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漫画のレビュー記事など

【決定版】2016年発売の面白かった漫画

えふとんです。
 
 
2017年も気付けば2月も中旬になってしまいました。
あっという間でした。宇宙兄弟のアニメばっかり観てた。
 
さて、本当に今更ではあるんですけど、昨年面白かった漫画の紹介をやります。
ルールとしては「2016年に単行本1巻が発売された漫画」の中からお勧めをざっくりとまとめる。といったもの。わかりやすーい。すごーい。
今が買い時です。青田買い好きの方は是非。

 

 
全て画像クリックでamazonに飛べます。
 
 
 
ゴールデンゴールド(1) (モーニング KC)
 

ゴールデンゴールド

(2016/6/23 発売)

 
福の神の出現によって日常が徐々に非日常に変わっていく様がかなり不気味。日本のホラーらしい気味の悪い怖さ。幽霊とか出てないのに怖い。
読むたびに謎がどんどん増していって、ページを捲るたびにゾクゾクします。見開きの使い方やコマ割りも上手くて、1冊読むのがあっという間。ほんと面白いです。
舞台が瀬戸内にある寧島という離島ということで広島の名物ローカルCMの描写なんかもあって、分かる人には思わずクスリとなるところも。
個人的には2016年ベストでした。
2巻も最近発売され、物語はどんどん加速中。謎はどんどん深まるばかり。
 
 
 
 
スローモーションをもう一度 1 (ビッグコミックス)
 
スローモーションをもう一度
(2016/10/28 発売)
 
80年代のエッセンスがたくさん込められている純愛漫画。
各話タイトルや当時のアイドルの話やウォーターゲームなど、要素的なものだけでもかなり楽しめます。
当然それだけではなく、中身もしっかりと芯のある恋愛漫画。超キュンキュンします!
周りの人にバレたくない趣味を抱えた同士の、ある種”オタク”同士の恋愛に近いものがあって、個人的には今人気の某オタク恋愛漫画よりもこっちの方が素直に感情移入出来ました。
昨年話題になった「恋は雨上がりのように」が好きな人はおそらく楽しめるはず。おじさん向けな要素だらけですが若い人も楽しめます。おじさんは突き刺さります。
こちらも最近2巻が発売して、ノリに乗ってます。
 
 
 
 
池袋レインボー劇場 1 (ヤングアニマルコミックス)
 
池袋レインボー劇場
(2016/6/29 発売)
 
2016年行ってみて楽しかった場所第1位が『ストリップ劇場』でした。これに関しては過去に記事にしてるのでそれを見てもらえれば。
劇場の独特の雰囲気。個性的で唯一無二のパフォーマンス。会場一体となって作り上げる空気感。
この漫画はその"ストリップの魅力"を余すことなく描いていて、読みながら劇場で感じた興奮が蘇るほどでした。
読むとストリップそのものが気になってくること間違いなしです。
内容に関しても個性的な登場人物が多く、いろんなドラマが今後展開されていきそうで楽しみ。
現在2巻まで発売中。
 
 
 
 
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ
 
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ
(2016/6/17 発売)
 
昨年各所で話題になった一冊。
タイトルから想像できるようなレポート!といった内容ではなく、作者の過去の話から何故そういった場所に行くことになったのか、実際に行ってみて作者自身はどうなったのか、といった内容がメインになっています。
なのでタイトルから変な期待を持って読むとがっかりするかも笑
ただ、読んでみると分かるんですが、作者自身がモノの考え方が特殊、俗にいう"メンヘラ"で、そういった人の頭の中を覗いてる気持ちになれます。イラストも分かりやすいし。これに関しては、結構興味深いものがあるのではないかと思いました。
とにかく興味があれば読んでみる事をオススメします。一冊完結だし。
 
 
 
 
春の呪い 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
 
(2016/4/25 発売)
 
設定が結構ヘビーで、ドロドロはしてないんだけど、どんよりとした湿っぽい雰囲気がまとわりついてくるような、そんな恋愛漫画です。
ただ、それだけではなく、主人公である2人が、その"呪い"ともいえる自らの中の葛藤や自分を取り巻く環境と向き合い、徐々に成長していく。そんな話でもあります。
全2巻なので、少しだけ歪な恋愛漫画を読みたい人は是非。
少なくとも読後感はそんなに重くないです。個人差あるけど。
 
 
 
 
コオリオニ(上) (BABYコミックス)コオリオニ(下) (BABYコミックス)
 
コオリオニ
(2016/2/24 発売)
 
簡単に説明すると『北海道を舞台としたヤクザと警察のハードボイルドBL』です。要素を羅列するだけでもかなり濃い漫画だということが直感的に理解できますね。理解してください。
内容はかなりドロドロとしており、裏切りはあるし、指は詰められるし、人は死ぬし、絡みもあるし、全員クズだしで休まる暇もありません。
ただ、面白いんです。心理描写とか凄い。絵も凄い。BL舐めてました。面白いです。
合う合わないは別として、興味本位で一度読んでみるべき本。特にBL敬遠していた人は読むべき本だと思います。
全2巻。
 
 
 
 
干支天使チアラット (LEED Cafe comics)
 
干支天使 チアラット
(2016/9/28 発売)
 
ポップな絵柄とは裏腹に、非常に毒々しく禍々しい内容の狂気に満ちたギャグ漫画。
めちゃくちゃなサンプリングが随所に散りばめられており、色々とギリギリを攻めまくっているため、単行本になったのが奇跡に近い。
そんな悪夢のような作品だけど、なんと先日、まさかの実写化が発表。世も末である (褒め言葉)
気になった人には同時発売の『バトル少年カズヤ』もオススメです。こちらはチアラットよりも酷く、単行本はそのうち回収されるんじゃないかと思ってます。
web漫画として『リイドカフェ』にて好評連載中。
 
 
 
 
FANTASTIC WORLD 1 (torch comics)
 
FANTASTIC WORLD
(2016/10/20 発売)
 
漫画と画集のハイブリットみたいな作品。歯ちゃんが可愛い。
作者のセンスが爆発していて、色々なものから影響を受けているのだなぁ、というのが分かって楽しい一冊。
このご時世に、大判漫画よりも大きいサイズで、総天然色の全ページフルカラーで、と、装丁にも一切妥協がなく、紙の漫画の良さが詰め込まれてるのも◎。明らかに普通の漫画じゃないな、という圧倒的な存在感を本棚の中から放ちます。というか、この条件でOK出したリイド社は本当何考えてるんだありがとうございます。
 
 
 
 
盆の国 (torch comics)
 
(2016/7/11 発売)
 
日本の夏に欠かすことの出来ない『お盆』
馴染みのない人もいるかもしれませんが、先祖の霊が年に一度だけ現世に帰ってくる大事な行事。
そのお盆が終わる事なく日常がループしはじめ、その謎を突き止めて解決する。という話。終わらない夏。エンドレスサマー
滑らかな線描が特徴的な漫画で、作品全体から夏の暑さ、眩しさ、白さ、ノスタルジーといったものを感じる事が出来ます。
全1巻。
ちなみにこちらもリイド社からの出版。2016年のリイド社はすごかった。
 
 
 
 
よろこびのうた (イブニングKC)
 
よろこびのうた
(2016/7/22)
 
『実話をベースに作られた、表紙の老夫婦が心中するまでを描いた漫画』
気になった人は読みましょう。
テーマはアレですが、読後感は悪くないです。
 
 
 
 
HUMANITAS ヒューマニタス (ビッグコミックス)
 
ヒューマニタス
(2016/10/28 発売)
 
NHKのドキュメンタリーとか好きな人は好きだと思います。読後感としては完全にそれらを見終わった時の感覚そのものだった。現にオセロットの話の原動力となったのはNHKの大アマゾン特集を見た事によるそう。
各時代、各地に生きる人1人にスポットを当てた短編3作なんだけど、どれも内容が濃密で重厚。何ならもっと掘り下げて1作につき1冊でもいいくらいしっかりしてた。そのくらい骨太な作品。
これで新人さんらしいので今後の作品もすごく楽しみです。
全1巻。
 
 
 
 
空挺ドラゴンズ(1) (アフタヌーンKC)
 
(2016/11/7 発売)
 
かなり端的に言うと、"龍を倒す"という進撃の巨人のようなジャイアントキリング+今流行りの"グルメ"要素=この作品。ではあるんだけど。そうなんだけど、それだけじゃない。壮大な世界観。溢れるロマン。どっしりとした生活感。そこが魅力。
龍を倒すだけでなく、倒した先の事をしっかり描いてる。倒した竜の各部位を活用して商いが成り立ち、生活が成り立っている。こういったファンタジー系の漫画でしっかりとした生活感がある、っていうのはかなり好感度高いです。好きです。ドラゴンの肉を使った料理は超美味そうだし。
龍の形状も、いわゆる"ドラゴン"だとか"龍"ではないというのも肝。
オススメの作品です。
 
 
 
 
ヴァルガビンゴ(1) (アフタヌーンKC)
 
ヴァルガビンゴ
(2016/12/7 発売)
 
善悪の分別がまだハッキリとつかない小学生が、突然絶大な力を手に入れてしまったら。
もし、小学生の自分が、かめはめ波を撃てたら。霊丸を撃てたら。アバンストラッシュを放てたら。真空仏陀切りを使えたら。
そんなたらればを実際に起こしたのがこの漫画。
ヒーローアカデミアやワンパンマンのような、ヒーローが職業として成り立っている、生活の一部として当たり前に存在している世界。突如絶大な力を手にしたヒーローに憧れる男の子。存在する最後のヒーロー。かなりクセのある3人のヴィランズ。
絶大なヒーローとしての力も、使い方を誤ればヴィランと何も変わらない。微妙なバランスの上で成り立ってる。そこに現れる小学生ヒーロー。
今後が楽しみな漫画です。
 
 
 
 
双亡亭壊すべし 1 (少年サンデーコミックス)
 
(2016/7/12 発売)
 
藤田和日郎最新作です。
今回もかなりアクが強い。月光条例もだったけどそれ以上。あらゆる面で藤田節が炸裂しまくってます。
謎に満ち溢れてる"双亡亭"。破壊しようにも出来ない超弩級曰く付き物件。一体どういった方向にメスが入っていくのかも全く想像がつきません。不動産が敵のバトル漫画なんて、どう予想しろっていうんだ。
どんどんと広がっていく風呂敷を、果たして綺麗に畳むことが出来るのか。注目の作品。
 
 
 

 
ちょっと枠外
単行本は出てないんだけど注目するべきもの2つ。ついでに紹介します。
 
**
DAMAIZM
 
少年ジャンプルーキーに一話が掲載され話題になった作品。
けん玉をやるシーンがあるんですが、ここまでスタイリッシュに、ここまで勢いよく、ここまで迫力をもたせて描けるのか。と、感服しました。すげぇかっこいいの。
一見の価値あります。
2話が早く見たすぎる。
 
 
**
劇画狼のエクストリーム漫画学園
 
劇画狼さんが独断と偏見で色々なジャンルの漫画を紹介する、特殊な連載形式の作品群。リイドカフェにて不定期連載中。
まじでハズレがないのと、自分が全然読まないジャンルの作品だらけで見識が広がります。
マイベストフレンドイズジャッカルや、相撲ホラーなど、紹介されるどの作品も圧倒的なクセがあるのも魅力の一つです。
上記の「コオリオニ」や「干支天使チアラット」もこの人のおかげで知れたようなものなので、色々なジャンルの面白い漫画を知りたい人はツイッターなどチェックしてみるのおすすめです。
 
 
 
 

 
以上、ざっくりと紹介していきました。
 
果たして自分の語彙力で魅力が伝わっているのかは甚だ疑問ですが、気になる作品はぜひチェックしてみてください。
2016年はかなり豊作でしたね。ここに紹介している作品以外にも面白いものいっぱいあったし。これ以外にも面白い作品あればぜひ教えてもらいたいです。
 
2017年も面白い漫画バシバシ出てきてますし、今年も楽しみだ。「とんがり帽子のアトリエ」とかめちゃくちゃ良かったし。「へんなものみっけ。」とか「バイオレンスアクション」の単行本も楽しみ。
 
近々引っ越す予定なので部屋が広くなるし、今年もどんどん面白い漫画を集めていきたいな、という感じで。
 
おしまい。